皆様、おはようございます!こんにちは!はたまたこんばんは!
ピラティス&パーソナルジムLea代表の齊藤です!
「腸腰筋を鍛えると姿勢が良くなる」「腸腰筋が弱いと腰痛や反り腰につながる」といった情報を見たことはありませんか?
腸腰筋は、身体の深部にある筋肉で、歩く・走る・階段を上る・脚を持ち上げるなど、日常生活のさまざまな動作に関わっています。
一方で、「腸腰筋を鍛えたいけれど、どんなトレーニングをすればいいのか分からない」「レッグレイズをしているけれど、本当に腸腰筋を使えているの?」という方も少なくありません。
腸腰筋のトレーニングでは、単純に脚を高く上げるだけではなく、骨盤や体幹を安定させながら股関節を動かすことが重要です。
この記事では、腸腰筋の働きを踏まえながら、自宅でも取り組みやすいエクササイズから、トレーニングに慣れている方向けの種目まで、おすすめの5種類を紹介します。
「腸腰筋を鍛えて、歩きやすく動きやすい身体を目指したい」という方は、ぜひ参考にしてください。
腸腰筋を鍛えるポイント
腸腰筋を鍛えるときに大切なのは、単純に「脚を高く上げる」ことではありません。
腸腰筋は股関節を屈曲させる筋肉なので、股関節を適切に動かしながら、骨盤や腰椎を安定させることが重要です。
特に仰向けのレッグレイズなどでは、脚を下げるにつれて腰が大きく反ってしまうことがあります。
この場合、股関節の動きだけでなく腰椎の動きが大きくなっている可能性があります。
2024年のシステマティックレビューでは、腸腰筋は股関節屈曲30〜60°付近で活動が高まりやすく、アクティブ・ストレート・レッグレイズや仰向けでの股関節屈曲・レッグリフトなどで比較的高い筋活動が報告されています。
それでは、具体的なエクササイズを見ていきましょう。
① 仰向けマーチ
最初におすすめしたいのが、仰向けマーチです。
やり方
- 仰向けになり、膝を立てる
- 骨盤をニュートラルに保つ
- お腹を軽く引き締める
- 片脚をゆっくり持ち上げる
- 股関節と膝を約90°に近づける
- ゆっくり脚を戻す
- 左右交互に繰り返す
ポイントは、脚を上げるときに骨盤が左右に動かないようにすることです。
「脚を上げる」だけでなく、「骨盤を安定させたまま股関節を動かす」ことを意識しましょう。
初心者でも取り組みやすく、腸腰筋と体幹の協調を練習する種目としておすすめです。
回数の目安
左右10〜15回×2〜3セット
② 仰向けレッグレイズ
腸腰筋を鍛える代表的なエクササイズの一つです。
やり方
- 仰向けになる
- 両脚を伸ばす
- お腹を軽く引き締める
- 股関節を使って脚をゆっくり持ち上げる
- コントロールしながら脚を下ろす
- 腰が反りすぎる前で止める
2024年のシステマティックレビューでは、レッグリフトやアクティブ・ストレート・レッグレイズで腸腰筋の比較的高い筋活動が報告されています。特に股関節屈曲が進んだ範囲では、60%MVICを超える活動が報告された研究もあります。
ただし、難易度が高い種目です。
脚を下ろしたときに腰が大きく反ってしまう場合は、脚を高い位置まで戻す、膝を曲げるなどして負荷を調整しましょう。
回数の目安
8〜12回×2〜3セット
③ 座位ニーアップ
次におすすめなのが、座位での股関節屈曲です。
やり方
- 椅子やベンチに座る
- 背筋を自然に伸ばす
- 骨盤を安定させる
- 片脚をゆっくり持ち上げる
- 股関節から脚を引き上げる
- ゆっくり戻す
- 左右交互に行う
慣れてきたら、チューブやケーブルなどを利用して負荷を加えることもできます。
腸腰筋のトレーニングは、仰向け→座位での負荷→立位での負荷→外部負荷というように段階的に進めることができます。2024年のレビューでも、腸腰筋の強化について段階的な運動負荷の進行が提案されています。
回数の目安
左右10〜15回×2〜3セット
④ 立位マーチ
日常生活やスポーツ動作に近づけたい場合は、立位マーチがおすすめです。
やり方
- 足を腰幅程度に開いて立つ
- 背骨を自然に伸ばす
- 片脚をゆっくり持ち上げる
- 股関節を曲げ、膝を前方へ引き上げる
- 骨盤が後ろへ倒れないようにする
- ゆっくり足を戻す
- 左右交互に繰り返す
この種目では、腸腰筋だけではなく、腹部や臀部などを含めた股関節・骨盤・体幹の協調を意識することが大切です。
特にスポーツや歩行では、「脚を上げる力」だけでなく、立った状態で身体を安定させながら脚を動かす能力が必要になります。
回数の目安
左右10〜15回×2〜3セット
⑤ バンド・ケーブルを使った股関節屈曲
最後は、ある程度トレーニングに慣れている方におすすめの方法です。
チューブやケーブルを足首などに取り付け、股関節を屈曲させます。
やり方
- チューブまたはケーブルを足首にセット
- 安定した姿勢を作る
- 骨盤と体幹を安定させる
- 膝を前方へ引き上げる
- ゆっくり戻す
- 反対側も行う
外部負荷を利用することで、自重のマーチなどよりも強度を上げることができます。
ただし、重くしすぎると、身体を後ろへ反らせたり骨盤を傾けたりして代償動作が出やすくなります。
重さよりも、股関節をコントロールできる範囲で行うことを優先しましょう。
回数の目安
左右8〜12回×2〜3セット
腸腰筋トレーニングでよくある3つの間違い
① 腰を反って脚を上げる
最も多い間違いの一つです。
脚を高く上げようとして腰椎を大きく反らせてしまうと、腸腰筋だけを狙った動作から外れてしまう可能性があります。
特にレッグレイズでは注意しましょう。
② 「脚を高く上げる」ことを目的にする
腸腰筋のトレーニングでは、脚を高く上げること自体が目的ではありません。
重要なのは、
股関節を動かしながら、骨盤と体幹をコントロールすること
です。
③ いきなり高負荷にする
腸腰筋は深部に位置するため、動作を確認しながら少しずつ負荷を高めることが大切です。
まずはマーチなどから始め、フォームが安定したらレッグレイズや外部負荷を使った種目へ進めるとよいでしょう。
腸腰筋は「鍛えるだけ」でいい?
腸腰筋について、「弱いから鍛える」「硬いから伸ばす」と単純に考える必要はありません。
腸腰筋は股関節屈曲だけでなく、腰椎・骨盤・股関節の動きや安定性にも関係する筋肉です。
そのため、
鍛える
↓
動かす
↓
安定させる
↓
実際の動作につなげる
という流れで考えることが重要です。
例えば、マーチやレッグレイズだけでなく、スクワットやランジ、歩行などの全身運動と組み合わせることで、腸腰筋を実際の身体の動きの中で使う練習につながります。
まとめ
腸腰筋は、股関節を曲げるために重要な深部筋群です。
今回紹介したおすすめエクササイズは、
- 仰向けマーチ
- 仰向けレッグレイズ
- 座位ニーアップ
- 立位マーチ
- バンド・ケーブル股関節屈曲
の5種類です。
特に重要なのは、単純に「脚を高く上げる」ことではありません。
「骨盤と体幹を安定させながら、股関節を適切に動かす」
ことを意識しましょう。
また、腸腰筋は身体の深部にあるため、「効いている感覚」だけで筋活動を判断することはできません。
2024年のシステマティックレビューでは、腸腰筋の筋活動を調べた9研究・109名のデータが検討され、股関節屈曲30〜60°付近やレッグレイズなどで高い活動が報告されています。
自分に合った負荷やフォームが分からない場合は、トレーナーに動作をチェックしてもらうのも一つの方法です。
腸腰筋を「鍛える」だけでなく、「正しく使える身体」を目指すこと。
それが、姿勢や歩行、スポーツ動作などにつながるトレーニングのポイントです。
参考文献
- Juan J, Leff G, Kevorken K, Jeanfavre M. Hip Flexor Muscle Activation During Common Rehabilitation and Strength Exercises. J Clin Med. 2024.
PubMed(PMID: 39518756) - Lifshitz L, et al. Iliopsoas the Hidden Muscle: Anatomy, Diagnosis, and Treatment. Curr Sports Med Rep. 2020.
PubMed(PMID: 32516195) - Tramer JS, Holmich P, Safran MR. The Iliopsoas: Anatomy, Clinical Evaluation, and Its Role in Hip Pain in the Athlete. J Am Acad Orthop Surg. 2024.
PubMed(PMID: 38502896) - Neumann DA. Kinesiology of the hip: a focus on muscular actions. J Orthop Sports Phys Ther. 2010.
PubMed - Tyler TF, Fukunaga T, Gellert J. Rehabilitation of soft tissue injuries of the hip and pelvis. Int J Sports Phys Ther. 2014.
PubMed(PMID: 25383247)
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