皆様、おはようございます!こんにちは!はたまたこんばんは!
ピラティス&パーソナルジムLea代表の齊藤です!

マシンピラティスの中でも、「お腹をしっかり使いたい」「体幹を安定させたい」「股関節をコントロールする力を高めたい」という方におすすめなのが、トルソープレス(Torso Press Sit)です!

トルソープレスは、ピラティスチェアを使って行うエクササイズの一つ。座った状態から脚を持ち上げ、背骨をコントロールしながら後方へロールダウンし、再び起き上がります!

見た目はシンプルですが、実際には腹筋群だけでなく、股関節屈筋群、肩周囲、体幹の安定性など、複数の身体機能を同時に要求される難易度の高いエクササイズです。


トルソープレスとは?

トルソープレス(Torso Press Sit)は、ピラティスチェアで行う体幹・腹部のコントロールエクササイズです。

一般的にはチェアに座り、手をペダル付近に置いて脚を浮かせた状態から、腹部を使って背骨を丸めながら身体を後方へ倒していきます。

その後、腹部をコントロールしながら元の座位へ戻ります。

ピラティスの代表的なエクササイズである「ティーザー」と似た要素を持っていますが、トルソープレスではチェアのペダルを手でコントロールする動作が加わることが特徴です。

ピラティスの教材でも、トルソープレスはチェアで行うエクササイズとして位置づけられ、腹部・腕・股関節屈筋群などを使う種目として紹介されています!


トルソープレスで鍛えられる筋肉

① 腹直筋

トルソープレスの中心となる筋肉です。

身体を後方へ倒した状態から起き上がる際、腹直筋が脊柱を屈曲させる働きをします。

ただし、単純な腹筋運動とは違い、背骨を一気に動かすのではなく、脊椎を一つずつコントロールするような動作が重要です。


② 腹斜筋

内腹斜筋・外腹斜筋は、身体を安定させながら動作をコントロールするために働きます。

特に脚を浮かせた状態では、骨盤が左右へ動かないように腹斜筋が働きます。


③ 腸腰筋などの股関節屈筋群

トルソープレスでは脚を浮かせた状態を維持するため、腸腰筋をはじめとした股関節屈筋群も重要です。

腹筋だけでなく、**「体幹+股関節」**を連動させることが、このエクササイズの大きな特徴です。


④ 上腕・肩周囲

手でチェアのペダルを支えるため、肩関節や腕の筋肉も働きます。

特に肩をすくめず、肩甲骨を安定させた状態でペダルを操作することが重要です。


トルソープレスのエビデンス

トルソープレスそのものを対象とした最新の研究は、スクワットやプランクなどの一般的なトレーニングと比較すると多くありません。

しかし、ピラティスの各エクササイズについては、生体力学的な研究が行われています!

Saccoらの研究では、Torso Press Sit、Teaser、Short Boxの3種目を比較し、トルソープレスでは体幹・上肢・頭部だけでなく下肢の重量による抵抗も加わるため、他の種目と比較して大きな抵抗トルクが生じることが示されています。

また、この研究ではトルソープレスの主な目的として、体幹・股関節屈筋群の強化が挙げられています。

つまりトルソープレスは、単に「腹筋を鍛える運動」というよりも、脚を空中で保持しながら体幹を安定させる能力を養うエクササイズと考えると分かりやすいでしょう。


トルソープレスのメリット

① 体幹の安定性を高める

脚を浮かせた状態では、脚の重さによって骨盤が動きやすくなります。

その状態で背骨をコントロールするため、腹筋群には高い安定性が求められます。

日常生活やスポーツにおいても、腕や脚を動かしながら体幹を安定させる能力は非常に重要です。


② 腹筋と股関節を同時に鍛えられる

一般的なクランチは腹筋を中心に鍛える種目ですが、トルソープレスでは脚を持ち上げるため、股関節屈筋群も関与します。

そのため、腹部と股関節を協調させる能力を高めることができます。


③ 背骨のコントロール能力を高める

トルソープレスでは、背中を丸めた状態を維持しながらゆっくりと身体を倒していきます。

この「ゆっくり動かす」ことが重要です。

単純な筋力だけでなく、脊柱をどの位置でコントロールするかという身体認識能力の向上にもつながります。


④ ティーザーへのステップアップになる

トルソープレスはティーザーと共通する要素が多くあります。

特に、

  • 脚を浮かせる
  • 骨盤を安定させる
  • 腹部を使う
  • 背骨をコントロールする

という能力が必要です。

そのため、ピラティスの中級〜上級エクササイズへ進むための準備としても活用できます。


正しいフォーム

① チェアに座る

チェアのペダル側に手を置き、肩をすくめないようにします。

脚を持ち上げ、身体を安定させます。

② お腹を引き込む

へそを背骨へ近づけるようなイメージで腹部を使います。

腰を反らせないことが重要です。

③ ゆっくり後方へ倒れる

骨盤を安定させながら、背骨を丸めるようにして後方へ身体を倒します。

勢いで倒れないようにしましょう。

④ ペダルをコントロールする

ペダルを腕だけで押すのではなく、体幹を安定させながらコントロールします。

⑤ 元の位置へ戻る

腹筋を使い、背骨を順番に起こすようなイメージで戻ります。


よくある間違い

腰を反らせる

最も注意したいポイントです。

腰椎が過度に伸展すると、腹筋ではなく腰部へ負担が集中する可能性があります。


肩をすくめる

ペダルを押そうとして肩に力が入るケースがあります。

肩を耳から遠ざけ、首を長く保ちましょう。


脚が下がる

腹部のコントロールが不足すると、脚が徐々に下がってしまいます。

その場合は、膝を曲げたバリエーションから始めるとよいでしょう。


反動で起き上がる

「勢いをつけて起きる」のではなく、腹部で動作をコントロールすることが大切です。


初心者は無理をしないことが重要

トルソープレスは見た目以上に難易度が高いエクササイズです。

最初は、

  • 膝を曲げる
  • 後方への倒れ込みを浅くする
  • バネの抵抗を調整する
  • インストラクターの補助を受ける

などの方法で負荷を調整しましょう。

特に腰部に痛みがある方は、無理に行わないことが重要です。

古典的な生体力学研究でも、トルソープレスでは仙骨への荷重や腰椎への負荷について注意が必要とされています。


まとめ

トルソープレスは、ピラティスチェアを使って腹筋・股関節屈筋群・肩周囲を連動させながら、体幹をコントロールする高度なエクササイズです!

特に、

  • 体幹を安定させたい
  • 腹筋を効率よく鍛えたい
  • 股関節のコントロール能力を高めたい
  • ティーザーなどの上級種目に挑戦したい
  • 姿勢や身体の使い方を改善したい

という方におすすめです。

ただし、トルソープレスは「たくさん回数をこなす」ことよりも、正しい姿勢を維持しながら、ゆっくりとコントロールすることが重要です。

マシンピラティスでは、スプリングの設定や膝の角度を変えることで難易度を調整できるため、自分のレベルに合わせて段階的に取り組むことをおすすめします。


参考文献

  1. Sacco ICN, et al. Método Pilates em revista: aspectos biomecânicos de movimentos específicos para reestruturação postural – estudos de caso. Revista Brasileira de Ciência e Movimento. 2005;13(4):65-78. トルソープレス、ティーザー、ショートボックスの生体力学的比較。
  2. Isacowitz R, Clippinger K. Pilates Anatomy. Human Kinetics. ピラティスの各エクササイズにおける解剖学的・運動学的解説。
  3. Balanced Body Education. Apparatus 3 – Completing Your Pilates Comprehensive Learning. ChairにおけるTorso Press Sitの位置づけ。
  4. Studio Pilates International. Wunda Chair Manual. Torso Press Sitの動作、対象筋、フォーム、修正方法についての指導資料。

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